関西学院大学理工学部だより


■理工学部だより 「ハニカム型水素安全触媒」を開発 2019.7.30

情報提供:学院同窓会神奈川支部
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理工学部田中裕久研究室とダイハツ工業株式会社の研究グループは、
自動車 触媒を応用した実用性の高い「ハニカム型水素安全触媒」
を開発しました。
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 理工学部田中裕久研究室とダイハツ工業株式会社の研究グループは、 福島第一原発廃炉のプロセスにおける課題の一つである水素安全の確立 のため、自動車 触媒を応用した実用性の高い「ハニカム型水素安全触媒」 を開発しました。
 ※本研究開発は、福島第一原子力発電所の廃炉に向けた国家プロジェクト である「国家課題 対応型研究開発推進:英知を結集した原子力科学技術・ 人材育成推進事業(平成 28?30 年度)」の枠組みにおいて、 「廃炉加速化研究プログラム:廃棄物長期保管容器内に発生する可燃性 ガスの濃度低減技術に関する研究開発(研究代表者:長岡技術科学大学 高瀬和之教授)」の中で実施したものです(下記参照)。
 ダイハツと関西学院大学は、国家的課題の解決に積極的に取り組み、 国立研究開発法人日本原子 力研究開発機構と協力して、大型放射光施設 SPring-8 にて反応メカニズムを解析することにより開発を加速しました。 触媒試作は、株式会社キャタラーと日本ガイシ株式会社の協力を得て、 また、触媒改良の効果は、ドイツ・ユーリッヒ研究所 (Forschungszentrum Juelich GmbH) の 大スケール反応装置にて実証しました。

 詳しくは、次の資料をご覧ください。
ダイハツ・関学共同リリース「水素安全触媒」


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■理工学部だより 「超高色純度の有機ELディスプレイ用青色発光材料」を開発 2019.7.23

情報提供:学院同窓会神奈川支部
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畠山琢次・理工学部教授らの研究チーム成果が「Nature Photonics」に掲載
JNC石油化学株式会社との共同研究
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 関西学院大学の 畠山 琢次 教授とJNC株式会社の子会社である JNC石油化学株式会社の共同研究チームは、量子ドットやLEDを 超える色純度を持つ有機ELディスプレイ用青色発光材料の開発に 成功しました。
 有機EL(OLED)ディスプレイは、液晶ディスプレイに代わる フラットパネルディスプレイとして実用化が進んでいます。 しかし、有機系発光材料は、発光の色純度が低い(発光スペクトル幅が広い) という欠点があります。
色純度が低いと、ディスプレイに使用する際に、光学フィルターにより 発光スペクトルから不必要な色を除去して色純度を向上させる必要があり、 結果としてディスプレイの輝度や電力効率が大きく低下してしまいます。 また、フィルターによる色純度の向上には限界があるため、ディスプレイの 広色域化が難しいという問題もあり、色純度が高い発光材料の開発が 望まれていました。
 畠山教授らは、発光分子の適切な位置に2つのホウ素と4つの窒素を 導入し、共鳴効果を重ね合わせることで、発光スペクトルの広幅化の 原因である伸縮振動の抑制に成功し、窒化ガリウム系LEDやカドミウム系 量子ドットを超える色純度を持つ有機系青色発光材料(ν-DABNA)の 開発に成功しました。
 同研究チームは、2016年にν-DABNAのプロトタイプとして DABNAの開発に成功しており、ハイエンドスマートフォンの 有機ELディスプレイに実用されています。
今回開発したν- DABNAは、DABNAを大きく上回る色純度と発光効率を 示しており、有機ELディスプレイの高色域化、高輝度化、 低消費電力化、ブルーライトの低減などが期待できます。
 本研究成果は、英国時間で2019年7月15日(月)午後4時 (日本時間16日(火)午前0時)に英国科学誌「Nature Photonics」の オンライン速報版で公開されました。
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■理工学部だより 2021年 神戸三田キャンパスに理系4学部を開設します (設置構想中) 2019.6.6

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2021年 神戸三田キャンパスに理系4学部を開設します (設置構想中)
〜2021年度よりKSC5学部体制で
「境界を越える革新者(Borderless Innovator)」を輩出〜
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関西学院大学は6月4日(火)に大阪で、5日(水)に東京で、 村田治学長による記者会見を行い、2021年4月に予定している 神戸三田キャンパス(KSC、兵庫県三田市)の再編構想について説明しました。

理系4学部(理学部、工学部、生命環境学部、建築学部)を新設する という内容で、KSCは1995年の開設から四半世紀の節目に、 現在の2学部(理工学部、総合政策学部)から、 総合政策学部と新設4学部を合わせた5学部体制に生まれ変わります。

今回の再編は、学校法人関西学院(本部:兵庫県西宮市)が2018年、 創立150周年の2039年を見据えた将来構想「Kwansei Grand Challenge 2039」 を策定し、その長期戦略の中で掲げた「理系の強化・充実」を受けたものです。
この計画は現在、設置構想中であり、2020年4月に文部科学省に 設置届出を予定しています。

計画は以下の通りです。

(1)KSCのキャンパスコンセプト
KSCの新たなキャンパスコンセプトは “Be a Borderless Innovator.” 学生、教職員が国境、文系理系、学問分野、大学と社会などさまざまな 境界を飛び越える“Borderless Innovator”として活躍するキャンパスを めざします。

(2)KSCの歴史
1989年:神戸三田キャンパス(KSC)校地を取得
1995年:総合政策学部開設
 ●「総合政策学部」は国内では4番目。
 ●「ヒューマン・エコロジー(人間生態学)」を核とし、 「自然と人間の共生ならびに人間と人間の共生」を掲げて 地球規模課題の解決策を立案できる人を育てる。
 ●特長は「国際性」「学際性」。
外国人や外国での活動経歴が長い教員がほぼ半数で、 分野も社会科学系、人文系、自然科学系、工学系と様々な分野に またがる「国際的かつ学際的」な教員陣で構成。
2001年:理学部が西宮上ヶ原キャンパスからKSCに移転、 翌2002年「理工学部」に改組
 ●本格的な文理融合キャンパスに発展。
2012年:大学院理工学研究科に国際修士プログラムを設置
(英語のみで修了できる)
2019年:KSCの再編を決定
2020年:KSC開設25周年
2021年:理学部創立60周年、KSC移転20周年
 ●KSCは5学部体制となって再スタート(設置構想中)

(3)“Borderless Innovator”を育てるKSC
 ――教育・研究の特長
@地球規模課題に革新を起こす探究
 ―― “Sustainable Energy” の一大研究拠点を形成
KSCにおける重点研究テーマを「持続可能なエネルギー(Sustainable Energy)」とします。
本学は国連・外交コースを創設するなど国連・国際機関との連携を 強化しており、2019年度にはSDGs推進本部も発足しました。
当該テーマは国連SDGsの17の目標の一つであり、KSCには当該テーマと 関わる理学部の次世代有機EL、工学部のパワーエレクトロニクス (エネルギー半導体)、生命環境学部の人工光合成など社会から 高い注目を集める研究が集積しており、建築学部もネット・ゼロ・ エネルギービルやスマートシティ等、持続可能な建築と都市の実現に 取り組みます。
総合政策学部も開設時からSustainability(持続可能性)は 最重要テーマであり、文理の研究力を結集して一大拠点の形成を めざします。

A国境を越えた学び
 ――海外学修を含む国際プログラムを大幅に拡充
学部の専門分野に即した海外学修科目(PBL=Project-based Learning、 フィールドワーク、実習、インターンシップ等)を大幅に拡充し、 学生たちが世界各地で社会的課題に各国の学生らとともに取り組む 国際プログラムを充実させます。
1995年の開設時から充実した英語教育や国連等との連携を基盤に 国際化で高い評価を得ている総合政策学部はもとより、 理系も生命環境学部や建築学部を中心に積極的に海外学修のプログラム を提供します。

B文系理系や学問分野の境界を越えた学び
  ――分野横断型の教育システムを確立
工学部の課程同士や、建築学部と総合政策学部間で双方の分野を 学べるメジャー・マイナー制度を導入します。
また、5学部それぞれの専門分野の基礎的な科目からなる分野科目群 (合計12科目群)を設け、KSC5学部の学生に他学部の科目群を 履修することを強く推奨することで、文系・理系を横断し、 学問分野を越えて複眼的な視点を持つ人材を育てます。

C大学の枠を越えて実社会で起業する学び
 ――アントレプレナー育成プログラムの創設
理学部が母体となってアントレプレナー育成科目を創設し、 総合政策学部が提供する経営学、知財、会計、マーケティング等の 科目で構成される科目群や日本IBMと共同開発した「AI活用人材育成 プログラム」(10科目)とを組み合わせることで、学生の起業を 後押しします。
また、本学同窓のベンチャー企業創業者らに支援を受け、 インキュベーション(孵化)機能を整備して共同で起業家を輩出します。

(4)各学部の特長
@理学部
関西学院大学の理系学部は1961年の理学部開設からスタートしました。 原点の学部名に戻る理学部は、半世紀以上の伝統と実績を誇る化学科、 基礎数学から応用数理までの多様性・学際性が特長の数理科学科 (2009年開設)に加えて、物理・宇宙学科を設置します。 宇宙物理学の主要3分野(電波天文学、赤外線天文学、X線天文学) を揃える国内では稀有な体制の下で、最先端の研究者が宇宙の謎に 迫ります。

A工学部
工学部は、政府の工学系教育改革の方針を受け、分野を横断する カリキュラムを構築するべく課程制を導入します。 物質の性質の解明から実用化までを行う物質工学課程と 電気電子応用工学課程、ICT、AI、ロボティクスの最先端技術を 創出する情報工学課程と知能・機械工学課程はそれぞれメジャー・ マイナー制度を採用し、二つの分野を行き来しながら学ぶことで 複眼的な視点を育てます。

B生命環境学部
生命環境学部は、環境・食糧・健康など現代社会の課題解決に挑む力を 身につけるべく、植物・昆虫・微生物等の機能分析から取り組む 生物科学科、生命科学から医学応用まで学ぶ生命医科学科、 化学からのアプローチで環境にやさしい社会の構築をめざす 環境応用化学科で構成されます。
理系学部の国際化を牽引するべく、海外学修科目を開設して世界を舞台 にしたPBL、フィールドワーク、実習等をカリキュラムに組み込みます。

C建築学部
建築学部は、国際社会や地域で活躍できる建築家、都市計画技術者、 まちづくりリーダーを育てるため、デザイン、マネジメント、工学、 人文社会学など幅広い観点から建築、都市を学ぶカリキュラムを 提供します。
総合政策学部とメジャー・マイナー制度を導入し、理系・文系両方の 視点からの学びを実現します。
また、国内外でのハンズオンラーニングプログラムの構築に取り組みます。

D総合政策学部
総合政策学部は「国際性」の伝統を進化させ、既存4学科 (総合政策学科、メディア情報学科、都市政策学科、国際政策学科) すべてにおいて海外でのPBLやフィールドワークのプログラムを 増強するとともに、国際協力をテーマにしたグローバルキャリア プログラム(GCaP)や全学開講の国連ユースボランティア、 国際社会貢献活動などへの参加を促進して国際化を飛躍的に進めます。

(5)各学部の概要資料
各学部の概要については、添付資料をご参照ください。 なお、当該資料はあくまで現段階での参考資料です。 ご理解のほどよろしくお願いいたします。
※上述の内容は2019年6月4日現在の計画であり、今後変更する可能性があります。
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■理工学部だより 尾崎幸洋・名誉教授がPittsburg Spectroscopy Awardを受賞 2019.5.26

情報提供:学院同窓会神奈川支部
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尾崎幸洋・名誉教授がPittsburg Spectroscopy Awardを受賞
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 尾崎幸洋・名誉教授が、3月に米国フィラデルフィアで開催された 「Pittsburg Conference(世界最大の分析化学、応用分光学会議)」で、 「Pittsburg Spectroscopy Award」を受賞しました。

 今年で62年目となる栄誉ある賞で、過去の受賞者の中には 3人のノーベル化学賞受賞者、G. Herzberg(カナダ)A. H. Zewail(アメリカ)W. E. Moerner(アメリカ)も含まれており、「分光 学のノーベル賞」とも言われています。
日本人としては初めての受賞です。
尾崎名誉教授の長年にわたる分子分光学の基礎と応用における貢献が 評価され、今回の受賞となりました。

 尾崎名誉教授は「この賞はまさに尾崎研究室29年の知の結集、 努力の成果に対して与えられたものであり、関西学院大学理工学部と 尾崎研究室の皆さんのおかげです」と話しました。
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■理工学部だより 長田典子・理工学部教授の「感性定量化技術」を展示する 「ぴったりファクトリ」始まる 2019.5.26

情報提供:学院同窓会神奈川支部
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長田典子・理工学部教授の「感性定量化技術」を展示する
「ぴったりファクトリ」始まる
東京・日本科学未来館 9月1日まで
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東京・お台場の日本科学未来館で5月16日(木)、
理工学部の長田典子教授が参加する 「COI(センター・オブ・イノベーション)ファブ地球社会創造拠点」 によるメディアラボ第21期展示「ぴったりファクトリ」が始まりました。
公開初日に合わせて、関係するメディアを招いた取材会があり、 長田教授と田中浩也・慶應義塾大学環境情報学部教授が展示内容や これまでの研究について報告しました。
展示は、夏休みをはさんで9月1日(日)まで。

. 私たちは大量生産されたモノを日々利用していますが、 画一的に作られたモノは、使い勝手が悪かったり、趣味に合わなかったり することもあります。
この展示では、モノが人に“ぴったり”合うものづくりに焦点を当て、 長田教授の研究成果を報告する「“ぴったり”をさぐる」と、 田中教授の「“ぴったり”をつくる」という二つのゾーンに分かれています。
 長田教授の専門は、感性工学。
「“ぴったり”をさぐる」ゾーンには、取り組んできた個人の感性を測る 「感性定量化技術」の研究成果の報告とともに、パソコンの端末を 使ってものの印象を評価する実験と、布のさわり心地から触覚を データ化する「触感定量化」実験に参加できます。 また、「感性のものさし」を組み込んだ「感性AIエンジン」を ファッションの分野に応用したアプリ「COUTURE」も紹介しています。
長田教授は 「感じ方を科学的に理解しようとする研究です。一人ひとりの感性に 合った“もの”やサービスのデザインへと応用することを目指しています」と説明しています。
 もう一つの「“ぴったり”をつくる」ゾーンでは、障がいのある人や 患者の動作を補助するために、作業療法士や当事者が3Dプリンタを 活用してつくった自助具などを展示。
複数の機能を兼ねそなえた最先端の3Dプリンタや長時間利用しても 肌がかぶれにくい新素材など、デジタルによるものづくりの現状を 報告しています。
 ※COI ファブ地球社会創造拠点
 「感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会創造拠点」の略称。 デジタルファブリケーション技術が持つ可能性を、人の感性や創造性と 強く連携させることで最大限引き出し、社会のさまざまな課題を解決する 「ファブ地球社会」の実現をめざす研究拠点となります。 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業 「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」の支援のもとで 研究開発を推進しています。
日本科学未来館のホームページ
https://www.miraikan.jst.go.jp/info/1904181124165.html
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■会員情報 松本克巳さん(1977年理学部卒 日本フィルハーモニー)市民コンサート 2019.5.24


神奈川支部 会員情報
(会員が出演・出場するイベント、会員が出品する展示会、会員が関与する催し等を掲載するコーナーです。)
松本克巳さん(1977年理学部卒 日本フィルハーモニー・ヴァイオリン奏者)より市民コンサートの案内が届きました。
コンサートが終わってから松本さんを囲んで関学OB/OG有志による懇親会もあるそうです。
尚、松本さん(小平市在)は2013年の第43回神奈川支部総会での講演&演奏を機に神奈川支部会員になっていただいています。
会場が埼玉県志木市ですが、ご案内させていただきます。

「日フィルハーモニー交響楽団メンバーによる 第19回ふれあいコンサート」のご案内 <ちらし>

日時  2019年6月30日(日) 午後2時30分開演(午後2時開場/午後4時30分終演予定)

場所  志木ふれあいプラザ(フォーシーズンズ志木 8階)  東武東上線 「志木駅」東口より徒歩1分

料金  3000円(全自由席)

出演  ヴァイオリン・松本克巳さん、ヴィオラ・中川裕美子さん、チェロ・伊堂寺聡さん、ピアノ・佐々木崇さん
    (演奏者プロフィールは同封チラシに載っています。 )

演奏曲目(予定);
《ラフマニホフ》 「悲しみの三重奏曲」 「ヴォカリーズ」 「ハンガリー舞曲」
《シューマン》 「幻想小曲集」
《ブラームス》 「ピアノ四重奏曲第1番」

◎チケットお求め方法等、詳しくは同封のチラシを御覧ください。

事務局/佐藤義廣

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■研究室紹介 理工学部生命医化学科 佐藤研究室 2019.5.1

◆教員
佐藤 英俊(さとう ひでとし),教授,博士(理学)
竹谷 皓規(たけたに あきのり),助教,博士(理学)
アンドリアナ B. ビビン,助教,博士(獣医学)

◆研究内容
佐藤研究室は,光を用いた新しい装置と分析技術の開発を通して,生物学と医学に貢献することを目指しています。学生達は生物学だけで無く,分析技術の開発に携わります。レーザー光源から分光システムまでのハードウェアについて,実物に触れて学び経験する他,多変量解析,ソフトウェア等についても学びます。研究対象は細胞や動物だけで無く,食品や健康などの分野にわたります。 では,最近行っている研究テーマをいくつかを見てみます。

1.ヒト感染性ウイルスの迅速検出
 エボラウイルス,新型インフルエンザ,デングウイルスなど,近年危険なウイルスが世界中で話題になっています。ウイルスは宿主を厳密に選ぶため,他の動物を用いてヒト感染性ウイルスを検出することはできません。誰かが感染しないと検出できないのです。我々はヒトの培養細胞を用いてウイルスを検出する技術を開発しています。しかし,細胞は熱も出しませんし咳もしません。どうするかと言うと,生きた細胞に顕微鏡下でレーザー光を当て,出てくるラマン散乱光を観察します。ラマン散乱光は分子組成を反映するため,細胞の分子に変化が出ると検出できます。最高でウイルス感染の3時間後に検出することに成功しました。これから,ウイルスの種類の同定技術や実用化を目指した研究を行っていきます。

2.生きた神経細胞の機能と分子組成の研究
 神経細胞を長期間培養すると,シャーレ内の細胞が相互的に関連したネットワークを作ります。神経細胞は細胞分裂によって増えることはありませんが,電気信号の同期など機能を獲得して成長します。神経細胞の成長を光によって,生きたまま解析する分析モデルを開発しました。地球上では今,内分泌攪乱物質(環境ホルモン)が問題となっており,一部の化合物は子供の脳の成長に影響を与えると考えられています。化合物の毒性はマウスなどの動物を用いて研究されていますが,動物は話せないため,発達異常などを見つけることは困難です。我々は,様々な化合物が子供の脳に及ぼす影響を高感度に検出し,問題を未然に防止する技術へと発展させていくことを目指しています。

3.がんの術中診断技術の研究
 腫瘍の中で転移する能力を持ったものをがん(悪性腫瘍)と呼びます。がんの切除において最も大きな問題は,正常細胞の中に紛れ込んだがん細胞を見つけ出すことです。例えば脳腫瘍の手術の時,安全のためがん組織の周囲を大きく切り取るとがんの再発を抑えられますが,脳機能を失うリスクが高まります。しかし,病巣を開いたまま長い時間をかけて検査することはできません。そこで,光を用いてがん細胞を短時間で見つけ出す技術の開発を目指しています。我々はラマンイメージングという技術を元にして,分子組成によってがん細胞を見つけ出すようなソフトウェア開発を行っています。また,2波長発振の新しいパルスレーザーを開発し,従来10時間かかっていたラマンイメージング測定時間を5分以内に短縮する技術開発を行っています。

これらの他にも,体内の脂肪蓄積を無侵襲的に分析する技術,幹細胞の分化制御技術,食品品質の検出技術など,様々な研究を行っています。  佐藤研究室では現在,7名の4年生,5名の修士学生が研究を行っています。修士学生のうち2名は留学生です。ゼミは全て日本語と英語の両方で用いて行っており,卒業時には日本人学生も英語でのプレゼンテーションができるように成長していきます。 8月6から10日には教授の佐藤が中心となり,医用分光学研究会(日本)の協賛を受けて,CLIRSPECサマースクールを開催いたします。CLIRSPECは欧州を中心とした医用分光学の国際会議で,この度初めて,サマースクールを東アジアで開催することとなりました。是非とも皆様のご参加をお待ちしております。

CLIRSPECサマースクール

<佐藤教授の紹介ページ>
<佐藤研の紹介ページ>


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